活動報告
3/26/2022

キャンプ場で山林活用〜第三回〜

第三回:下刈り・倒木処理


前回農地転用の申請をした石坂さん。
今回は下刈りと倒木処理についてのお話です。

「ここ千葉県は、林業が衰退の一途を辿っている」石坂さんはそう感じています。
殆どの人工林は整備されておらず、植林した杉も※溝腐れ病になってしまうことが多いのです。
治す方法はなく 伐採するしかなくなります。

※溝腐れ病とは‥.
主に菌で広まる病気で、罹患した木は幹が徐々に腐朽し歪になる。
人体に影響はないが感染した杉は材木としての価値は下がり、倒木の危険性もある。千葉県の山武杉はこの被害が大きい


補助金はある程度の規模がある認定事業体や地権者、組合しか受けられません。
殆どの林業事業体は補助金に頼っているので、森林整備はおろか新たな企画への挑戦すらできません。
この大きな問題をどうにか解決していきたい。という志を持ちつつ、まずは整備から始めています。

先ずは地番図を用いて森林の境界を示す杭を探します。
少し放置されているだけで藪に埋もれたり動物に掘られてしまったりするので、骨の折れる作業なんだそうです。
見つからないときは地権者の方に聞いたり、周りの地形や樹木、航空写真を参考に探します。
このあとに伐採届を出し許可が出たら伐採の作業に入りますが、誤って他人の土地にある木を伐採してしまわないようによく確認をしなければなりません。

灌木や篠(低木、ササ)を下刈りして全体を見やすくし、間伐の予定を立てます。
その後 多くの倒木(溝腐れ病で倒れている杉が多い)を処理してから漸く間伐ができるようになります。
間伐材は一般的に建築用材、チップ材(パルプ、発電)に加工しますが、チップ材への加工では赤字なので
自社で薪に加工しキャンプ場でうまく活用していけたら、と考えているようです。

間伐を進める際、千葉ならではの問題にぶつかりながらも大きな希望をもって奮闘している石坂さん。
いつまでもあるとは限らない補助金には頼らず、自身の努力で前進していこうとする姿が頼もしいです。

次回は、間伐です、お楽しみに。

山守では山林の活用を検討されている方をサポートしています。
お気軽にご相談ください。